「シナリオ」営業概論 part.02

いまを生きる営業が共通して向き合うべき「変化」

営業の本質は「売る」こと

営業の本質は「売る」こと

そもそも営業とは何をするところでしょうか?
その最もシンプルな答えは「売る」です。
自社が持っている価値、あるいは作りだしている価値を、外部にいるお客さまに売ることが営業部門 のミッション。
そこには業種も規模も関係ありません。
営業部門のメンバーは売るために働いています。

自分たちはいったい何を売っているのか?

ここまで単純化できたなら、次は「何を売るのか」による違いです。
売り物である「価値」の形こそが「時とともに変化する要素」と言えます。
「シナリオ」作りの最初の関門、それは「自分たちはいったい何を売っているのか」への理解です。
例えば、日本が誇る自動車メーカーは自らを「自動車産業」と呼ぶのをやめ「モビリティ産業」と自称し始めています。
「自動車を売る」のではなく「モビリティ(移動)に関わる、あらゆるモノとコトとを提供する」産業だと定義付けて、変革へと邁進しているのです。
通信キャリア各社も売っているのが「スマートフォンというモノ」であると同時に、それを通じて「どれだけ有益なコト(コンテンツサービス)が得られるか」の違いで差別化しようとしています。Amazonや楽天は ECを通じてモノを売っているように見えるかもしれませんが、彼らの本当のビジネスは「新しい買い物のかたち」というコトを消費者に売ることにあります。

営業担当が売るのは「モノとコトの両方」

以上のように、デジタル時代においては「モノだけを売る」あるいは「コトだけを売る」企業のほうが珍しいとさえ言えます。
ビジネス書やビジネス記事では、よく「これからはモノ売りではなくコト売りだ」といった提言がなされていますが、それは大きな間違いです。
モノ売りとして自社の製品・サービスだけに執着していても、コト売りとしてお客さまの期待に振り回されていても、売上という成果には直接に結びついていきません。
大部分の企業、そして大部分の営業担当が売っているのは「モノとコトの両方」なのです。

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