「シナリオ」営業概論 part.06

実はきわめてシンプルな「シナリオ」のつくり方

「シナリオ」営業をつくる3つのステップ

「シナリオ」営業をつくる3つのステップ

「シナリオ」営業では、まずシナリオをつくります。
その際に、頭を働かせるステップは非常にシンプルです。
「ゴールを分解する」、「ゴールまでのステップを逆引きする」、「各ステップでの問いかけを準備する」、という3ステップで進みます。
前回紹介したように、シナリオには、「大きなシナリオ」と「小さなシナリオ」があるので、それぞれのシナリオを検討していきます。

ゴールの分解

大きなシナリオのゴールは「受注確度」を上げることです。
受注というゴールを分解するところから、シナリオの検討は始まります。
少し先取りすると、受注確度は「ベネフィット」と「実感コスト」に分かれるので、2つの要素に分けます。
さらに、ベネフィットの中身、実感コストの中身へと切り分けていくのです。

ステップの逆引きと、問いかけの準備

ゴールを切り分けた後に続くのが、ステップの逆引きです。
ゴールに至るまでに、何を段階的に確認していくのかを明確にしていくのです。
そこまでできたら、最後に確認したいことを 「問いかけ」、つまり実際に話す質問の形へと変えて行くのです。
問いかけで注意するのは、お客さまに解釈の余地を残してしまう「何をしたいですか?」というようなオープン・クエスチョンの使い方です。
ゴール間際でオープン・クエスチョンを使ってはダメです。
そこでは、必ずお客さまが、「はい」か「いいえ」で答えられるクローズド・クエスチョンを用意しましょう。

小さなシナリオの場合

小さなシナリオの場合

小さなシナリオでのゴールは営業訪問の度に設定します。
例えば、ゴールを「顧客の真の課題への唯一の解決策となる」と設定し、そのうえでゴールに向けて確認すべきポイントを分解していくのです。
分解したものをどの順番で聞いていくかを考えて、ゴールから逆算して、確認ステップにしていきます。
今回は、課題変化の前に自社のベネフィットの理解度を確認するステップの例として紹介しましたが、この場合は「弊社の価値をご理解頂けましたか?」と無邪気に聞くわけにはいかないので、お客さまが答えやすい形に「問いかけ」を変えて行きます。
あとは、実際にどう答えてくるかをシミュレーションしながら、シナリオ通りの回答を得られない場合の切り返し対応を考えていくのです。

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