「シナリオ」営業概論 part.30

機能的価値とは?〜「機能的価値」と「使用的価値」を使い分ける

機能的価値とは、「モノ」の価値

機能的価値とは、「モノ」の価値

ベネフィットはその性質から「機能的価値」と「使用的価値」に分けられます。

▶機能的価値:製品それ自体が体現する価値のこと

「あるお客さまへの価値は、他のお客さまの価値になる」という絶対的な価値 =「モノ」の価値のこと。

個別の課題だけを解決する機能的価値

課題レイヤーの観点から説明すると、お客さまのオペレーション、エグゼキューションでの個別課題だけを解決するのが機能的価値です。

例えば、会計ソフトの機能的価値は、他システムからの売上・費用のデータの取り込みや月次の決算の締め作業の自動化ということになります。
「オペレーションでの仕組み化による効率化」、あるいは「エグゼキューション業務の代替・自動化」などです。
そこでは、活用できる機能やデータの幅広さや、現在行っている業務をそのまま自動化できるかが問われます。

積み上げ型の機能的価値

加えて、機能的価値は積み上げの価値であり、各要素の足し算で価値の全体量が決まる性質を持っています。
機能の価値が足されていくのですが、かけ算にはなりません。一つひとつの機能が持つ価値の総量は変わらないのです。

例えばウェブ会議ツールで、「音声通話以外の議事録作成やホワイトボードも使えます」と言われても、それぞれの価値を足し合わせた以上のスゴイ価値を実感できないのと同じことです。

機能的価値の前には要件が必要

機能的価値の前提には、お客さまの求める機能、つまり要件が存在している必要があります。お客さまからすると、「自社の要件に合致するか否か」だけの話ですから、価値を評価しやすく、担当者レベルでも十分判断ができます。

しかし、営業する側からすると、製品・サービスの機能が相当抜き出ていないと、他の会社との差別化ができなくなります。そのため、予算内か、競合より安いか、というコストの方が主戦場となるのです。

機能的価値だけでは勝てない理由

市場の立ち上がり期であれば、先行者が機能面での差別化をできるので、機能的価値の訴求だけで勝ててしまいます。しかし、その製品の市場が立ち上がり期ではなく成熟期にある場合、機能的価値だけで勝てる確率はグッと下がってきます。

また、トップ営業と言われていた人が、転職した途端にパフォーマンスを出せなくなったりするのも、その人が機能的価値だけで勝負していて、商材の性質やステージが変わったせいで手法とかみ合わなくなるためだったりするのです。

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