「シナリオ」営業概論 part.21

〈一次営業〉での解決編02:「課題」を「広げる」ための準備体操

どんな順番で説明する?

どんな順番で説明する?

以下では、失敗編で見たものと変わらないように映りますが、注目して欲しいのは、このシーンで営業担当がどういう順序で説明を展開したのか、という点です。

【✕ 失敗編:一方的に機能を使うステップを熱弁】
全体像 → セットアップ → データ分析 → ダッシュボード

【◯ 解決編:課題に合わせて逆算で機能を紹介】
全体像 → ダッシュボード → 活用する機能の紹介 → 必要なデータ

失敗と成功の違いは「位置づけ」にあり

失敗編と解決編ではこの順序が違っているのです。
違いをもたらしているのは、位置づけが違うからです。
解決編の彼は「モノ」にばかり重きを置いた説明はしません。
想定していたお客さまの課題と先ほど聞き出した生の声とを頭の中で照合しつつ、真の課題なのかどうかを見極めようとしています。
それに向けて、説明をしておいた方が良い機能の順序を導き出していったのです。

一方的に用意した「台本」をいつもの調子で熱弁していた失敗編は、機能だけを売り込むための説明でした。
しかし今回は、さらなる課題を引き出すために機能を説明しているのです。

お客さまにイメージを与え、興味を広げる

このシーンにおける本質的な課題は、お客さまが話した顧客毎の利益という結果指標に絡むものになっています。
なので、解決編での営業担当はまずダッシュボードというアウトプットから説明を開始しています。
ここにも、位置づけの違いが出ています。普通であれば、失敗編のようにインプット→プロセス→アウトプットの順番に説明していくのが分かりやすいのですが、そこをあえてアウトプットから先に説明しているのです。
その理由は、赤字顧客の増加という課題に対して、「ダッシュボードの見せ方」のイメージを持って欲しいからです。

このようなデータを見られると分かれば、「いま考えている課題を解決できるのではないか」と顧客担当の期待が高まり、興味を持って検討してくれるかもしれません。
その上で他の機能を説明するこ とで、お客さまの興味を広げやすくしたのです。

「シナリオ」発想があれば、臨機応変に対応できる

ではこの営業担当は、なぜこのような発想ができたのでしょうか?
営業担当の頭の中に課題を見極めるためのポイントと「シナリオ」発想が入っていたからです。
そうすると、以上のように流れの中で最適な展開を臨機応変に進めることが可能になります。
いつでも、誰が相手でも、お構いなしに同じスクリプトを再生するだけの台本営業と、シナリオ営業との違いがここにあります。

ゴールから逆算をして構築するのがシナリオですから、 前もって想定した相手の興味や理解度が変わったなら、柔軟にステップを調整していく。それがシナリオ営業の強みなのです。

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