小貫さん
1,000人の営業を見てきた
コンサルタント。
「シナリオ」営業 相談室 vol.010
営業エキスパートの小貫さんが、今日から使える営業のポイントをわかりやすく解説します。
1,000人の営業を見てきた
コンサルタント。
1年目の新人営業マン。
お客さんと話が続かない、うまく情報を引き出せないと悩んでいませんか?
今回は、営業の現場でお客さんから話を引き出す「空・雨・傘」の技法をわかりやすく解説します。
このフレームワークをマスターすれば、口の重い顧客から情報を引き出すこともできるようになります。
Point
お客さんの話を引き出そうといろいろ質問しているんですが、うまく話が続かなくて困っています。なにかいい方法ってありますか?
お客さんを知るための情報を引き出せないと、なにも工夫ができずにありきたりな提案になってしまいますよね。そんな佐藤くんにおすすめなのは、コンサルタントがお客さんとコミュニケーションする際に使うフレームワーク「空・雨・傘」です。
空・雨・傘?はじめて聞きました。
これはお客さんに対して、現状→課題→解決策の順序で説明するもので、それを「空」「雨」「傘」という言葉に置き換えています。お客さんからスムーズに情報を引き出すときに使えるので、ぜひ覚えてください。
Point
実際の営業ではまず、お客さんにいまの状況(空)を聞いていきます。この時に解決策(傘)から先に聞いてはいけません。先に解決策を聞いてしまうと、その先の話が展開しにくくなり、単に解決策(傘)を用意できるかという話になってしまいます。
結論からではなくて、目の前で見えていることから聞いていけば、話も広がりやすいですね。
次に、その状況を踏まえた上で、本来の「あるべき姿」と対比させながら、「どんな課題があるんですか?」を聞いていきます。ここで出てくる「あるべき姿」と「いまの状況」とのギャップが、解決するべき課題となります。
最後に「こんな課題があるとして、どんな解決方法をお考えなんですか?」とお客さん自身が考えている解決策(傘)を引き出していきます。
空「今は、どんな状況なのですか?」
↓
雨「どんな課題があるんですか?」
あるべき姿といまの状況とのギャップが課題となる
↓
傘「こんな課題があるとすると、そんな解決方法をお考えですか?」
Point
お客さんから解決策が出てこない場合はどうしたらいいですか?
そのときは無理矢理に引き出す必要はありません。その「傘」こそが提案の中心になるからです。
いまの状況・課題・そして想定している解決策を順番に追っていくことが、情報を引き出す鍵になるんですね。
そのとおり。お客さんが話をしやすい「空・雨・傘」の順序で情報を引き出していく。順序をしっかり決めることで、話の流れをつくり出すことができますよ。
「空・雨・傘」の順序を意識して聞くだけで、
話が引き出しやすくなる。