小貫さん
1,000人の営業を見てきた
コンサルタント。
「シナリオ」営業 相談室 vol.012
営業エキスパートの小貫さんが、今日から使える営業のポイントをわかりやすく解説します。
1,000人の営業を見てきた
コンサルタント。
1年目の新人営業マン。
デキる営業マンは異なるタイプの「問いかけ」を使い分けて、お客さんを自然に誘導しています。
「問いかけ」は、営業の評価を決めるといっても過言ではない要素の一つです。
今回は「問いかけ」の上手さを決めるパターンと、使い方のコツをわかりやすく解説していきます。
Point
Point
できる営業マンの一番の評価ポイントは売上目標の達成だと思いますが、ほかに評価する基準ってあるんですか?
そうですね、人間関係・プレゼン・交渉事に強いなど、いろんな観点があると思いますが、私は「問いかけのうまさ」が一番だと思っています。
優れた営業マンはどんな問いかけをしているんですか?
問いかけには「情報を引き出す」ための問いかけと、「気づきを誘導する」ための問いかけの2種類があります。 デキる営業マンは、とくに後者の「気づきを誘導する」ための問いかけの使い分けが上手です。
①「情報を引き出す」ための問いかけ
お客さんが持っている情報を引き出すためのもの
②「気づきを誘導する」ための問いかけ
お客さんに気づきを得てもらうためのもの
→こちらがとくに重要
Point
「気づきを誘導する」問いかけは、どうやっていけばいいんですか?
まずは、お客さんをどこに誘導したいかのゴールを明確にします。 そのうえで、ゴールへの誘導に対して、お客さんがどんな反応をするかを確認していきます。 このときに大事なのが、お客さんを説得するのではなく、問いかけを通じてお客さん自身に気づいてもらうことです。
「これがベストですよね!」と念を押す
「これが欲しかったはずですよね!」と決め付ける
お客さんを説得するような問いかけはNG
きちんとお客さん自身に考えてもらった上で、イエスかノーかの答えを判断してもらうのというわけですね。もしこのとき、お客さんからはっきりした答えが返ってこない時はどうしたらいいですか?
そのときは例えば「こういう場面なら価値がありそうでしょうか?」などと聞いて、相手が実際に自社サービスを活用するシーンを想像してもらい、判断してもらうのがよいでしょう。 その時に「やっぱりこれが自社に合ってるんだ!」とか、「他の会社の提案に比べてもいいね!」と言ってくれたらベストです。
もちろん、思った通りにいかないときもあります。そのときはさらにその先にどうやってお客さんを誘導していくのかという、二の手、三の手を考えていくわけです。
優秀な営業マンは問いかけの方法を工夫することで、お客さんを気づかないうちにゴールへと誘導しているんですね。
お客さんは強引に動かされるのではなく、問いかけに答えていくたびに、自分で判断した形でゴールへと近づいていくわけです。
「気づきを誘導する」ための問いかけをうまく使い分けて、お客さまに気づきを得てもらおう。
問いかけの切り口の多さ、そして使い分けが、優秀な営業の条件である。