「シナリオ」営業概論 part.14
お客さまのウソを見破るには?
■「ニーズ」とは何か?
前回は「課題」について解説しました。では次に「ニーズ」とは何でしょうか?
お客さまが聞かせてくれるニーズには「課題そのもの」と「課題と解決策がセットにされたもの」の2つがあります。
課題そのものの場合は、お客さまが解決策まで考えられていない、見当がついていない状態です。
そのため、お客さまは「何をするか」の提示を営業担当に求めてきます。
一方で、課題と解決策がセットの場合は、お客さまは「具体的な進め方や方法」を求めてきます。
■お客さまはウソをついている?
ただし、用心が必要です。
お客さまが提示して来た課題や解決策が、その通りになるとは限らないからです。
おそらく全体の七割ほどは「ウソ」なのです。そういう心構えを持ったうえ で、課題をしっかり定義し直すことが必要になります。
なぜ7割ものウソを混ぜてしまうのか?
それは決して意地悪ではなく、多くのお客さまは、課題をしっかり考える時間もないし、解決策を整理して導き出す訓練を受けているわけでもないからです。
お客さまの多くは、目の前で起きていることを、そのまま課題だと思い込んでます。
「こんなに毎日忙しいのは、自動化ツールがないからだ」などという不満も典型的な例です。
■お客さまのウソの裏に本当の課題が潜んでいる
お客さまが言っていること全てを間違いないと捉えてはいけません。
たとえ課題が合っていたとしても、解決策は大きく変わると考えておいた方が良いでしょう。
お客さまの言う解決策は、目の前に見えている表面上の課題からそのまま裏返しで想定されていることが多くなります。
お客さまが言う言葉の先の「課題とは何か」を突き詰めてみてください。
目に見えていない裏に隠れているところに「ホント」の課題は潜んでいるものなのです。