「シナリオ」営業概論 part.41
共通言語は「確度」=「シナリオ」営業のゴール
■合言葉は「確度」
「シナリオ」営業で鍵となる言葉が「確度」です。
難しいことではありません。要するに「売る」という使命を背負った営業担当が、結果を出す上での可能性、野球で言うところの「打率」 だと思ってください。
■2つの「確度」を恋愛に例えると...
確度には2つの種類があります。
「お客さまが買ってくれる可能性(「発注確度」)」と「営業担当が売ることに成功する可能性(「受注確度」)」です。
これを恋愛に例えると、発注確度は相手に彼氏や彼女がいるかどうか。そもそも相手に彼氏・彼女がいれば、アプローチする対象にはなりません。
受注確度は自分に好意を持ってくれているか。相手に彼氏・彼女がいなくても、自分に好意を寄せてくれなければお付き合いできません。
恋愛では、このどちらが欠けていても交際というゴールにはたどり着けませんよね。
まさに発注確度と受注確度もこれと同じです。
■必要な場面に合わせて使い分けることが大事
恋愛では好意を持った相手に対し、自分に好意を持ってもらうように仕向けます。
つまり、受注確度を上げようとするのです。
発注確度ではなく、受注確度についてシナリオを持ち、それを体現していく必要がよりあるということ。ただ、どちらか一方で良いという二者択一的な考え方は禁物です。
必要な場面に合わせて使い分けていかなければなりません。
■「確度」を共通言語にすると営業会議が深まる
このような「確度」の前提となる考え方を組織で共有しておくことで、営業会議ではその言葉を媒介として議論を深めることができます。
お客さまへの確認事項のヌケモレに時間を使うことなく、足りてないポイントだけに集中して、それをいかに引き出すかの検討に時間を使えます。
管理職からの「発注確度の話は分かったから、受注確度の方はどうなの?」や「受注確度のベネフィットは何を伝えたの?」といった質問だけで、担当の営業はすぐに質問者の意図を理解して会話のキャッチボールが始まります。
管理職としても、確認したいポイント、「どのようなシナリオを展開したのか?」、「営業担当からの『問いかけ』にお客さまがどのような反応を見せたか?」に集中できます。
そこまでくることで、初めて確度を高めるために役立つアドバイスをする準備ができるのです。